06. 苦悩の意味④・・・依存的あり方の危機

いじめトラウマを生き抜く方法

過去のいじめで苦しんでいる(いじめ後遺症の)あなたへ。いじめ後遺症うつ病者本人が、自身の、いじめ体験・いじめトラウマ体験・うつ病闘病体験について語ります。いかにトラウマを生き抜くかを考えます。いじめ自助グループ、トラウマ無料スカイプ相談など。

06. 苦悩の意味④・・・依存的あり方の危機

< ③依存的なあり方の危機 >

今まで何らかの仕方で依存的なあり方をしていた人は、依存対象の価値の喪失、崩壊によって、行き詰まり、生存において危機的な状態に陥ることになります。

 

この場合以下のような道が残されている。

 

1 ) 新しい依存関係の構築

今までの依存対象に代わるような依存対象を見つけ出し、新たにそれと依存関係を結ぶ。

(例)慶大生の彼氏をもっていること、彼氏との付き合いに依存していた彼女は「慶大生の恋人」というステイタス(地位)に自らの存在を依存させていた(彼女は慶大生の恋人であるということで自分はいい女だと思っていた)。しかし彼から振られることで、一人ぼっちになった彼女は非常に動揺し、情緒不安定になってしまう。ところが、幸運にも東大生から交際を申し込まれて、交際を開始。これによって彼女は再び、自分の心のよりどころとなる、「東大生の恋人」というステイタスを得るに至る。彼女の不安は新しい彼氏ができたことによって解消し、情緒も安定した。しかし、また彼に振られたらどうしようという思いがあり、しかしそれを彼女はなるべく見ないようにした。

 

2 ) 苦悩の状態

依存していたものが、その人にとって、根本的で根幹的なものである場合、その喪失はそれに代わりうるような依存対象を見つけ出すことが極めて難しくなります。自分のよりどころを失った状態にあって、今後に対する不安、現実に対する恐怖、自信喪失が猛威をふるうことになります。自己肯定がうまく機能しなくなり、絶えず自己否定感に心をさいなまれることになります。

(例)「彼」にひざまずいたわたしにとって、それまで自分のよりどころとなっていた自分が努力家であるというプライド・名誉心は、打ち砕かれ、いくら努力しても自分は頭がわるいからダメなのだという思いに常に駆られるようになった。そんな自分をいいと思えなくなり、こんなダメな無能な人間がどうやったら生きてゆけるのか、と嘆き苦しむことになる。ひざまずくことによって、傷ついたわたしのプライド・名誉心を改めて取り戻すのに、わたしは10年以上の時を待たねばならなかった。

 

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