09. うつ病の分類

いじめトラウマを生き抜く方法

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09. うつ病の分類

次にうつ病を原因からわけた分類について少しお話します。

うつ病には一般的に3つの分類があります。

 

内因性うつ病/心因性うつ病/外因性うつ病

 

この内、「内因性うつ病」は、いわゆる器質的なうつと言われているもので、その人はうつ病になる素質(器質)を生まれつき遺伝的にもっていて、精神的なストレスが原因と言うよりも、そういったことが引き金となって、ある時点でもともと持っていた器質性のうつが症状として発現してうつ状態となるものです。

 

このタイプのうつ病は、しかしもっとも抗うつ薬が効くタイプで、その人の個性にあった抗うつ薬を見つけることができれば、あまり長期化せずに症状を軽減させることができます。また器質的なものなので、完治は難しいとしても、いわゆる「寛解」位まではもってゆけるもので、生涯にわたって抗うつ薬を飲むことになったとしても、わりとうつ症状のコントロールはすることができやすいタイプです。

 

次に「心因性うつ病」ですが、これはいわゆるストレス性のうつのことで、外界からのストレスの蓄積によって、うつに追いやられてしまうタイプのうつ病です。抑うつ神経症などと呼ばれたりもします。

 

このタイプのうつは、原因となってしまっているものが精神的ストレスなので、重度の場合は抗うつ薬の服用だけでは、症状が改善されない場合が多く、治療が長期化するケースも多々あります。しかし、心理療法による認知の癖(ものの捉え方の癖)の改善や環境調整(※)などによるストレスそのものを取り除く手当て等をすることによって、症状の軽減に至らせることができますし、多くの場合、きちんとした心身両面の治療を受ければ、内因性うつ病と違って完治することできます。

 

心の風邪と呼ばれる場合のうつは大抵この心因性うつ病の軽症のことを指しますが、この場合は、3カ月から半年位で完治することができますし、長くても2~3年かければ治ってゆくものです。

 

外因性うつ病とは物理的な要因で発病するうつ病のことです。例えば、脳外傷・脳挫傷などの怪我や脳疾患など体の病気が原因となって引き起こされるうつ状態のことをいいます。

 

(※)環境調整:ストレスの原因となっている環境的な問題因子を、物理的に取り除くこと。例:転校する

 

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