21. 抗うつ薬・・・どんどん増えてゆく薬

いじめトラウマを生き抜く方法

過去のいじめで苦しんでいる(いじめ後遺症の)あなたへ。いじめ後遺症うつ病者本人が、自身の、いじめ体験・いじめトラウマ体験・うつ病闘病体験について語ります。いかにトラウマを生き抜くかを考えます。いじめ自助グループ、トラウマ無料スカイプ相談など。

21. 抗うつ薬・・・どんどん増えてゆく薬

始めは薬を1ヵ月分もらい、月一回病院に通っていたのですが、それは始めの2~3週間だけで、次に2週間おきになり、翌年の3月ころからは毎週通うことになってしまいました。

病状にも幾つかの変化があり、それに応じて薬も変え、あるいはその薬で病状がよくならない場合も随時薬を変えるということをしているうちに、現在で既に十数種類もの効うつ薬を服用したと思います。

 

しかも変わるのは薬の種類だけてはなく、量においてもそうでした。始めは一日8錠程だったと思いますが、通院回数が増えるごとに薬の量もふえ8錠が10錠に、10錠が15錠、15錠が20錠、20錠が30錠といったように薬を飲んで治療しているにもかかわらず、飲む量がだんだんふえていっているのです(※1)。精神病の場合、他科の病気と比べてかなり大量(2~3倍)の薬を使うのは常識なのですが、さすがにこんなに薬を飲んでいたら、かえって死ぬんじゃないかと思い、ゾッとすることもあります。

 

伊藤先生は、少しづつ波をもちながら回復して行くと言いますが、一向に薬の量が減らず、症状も横ばい状態なのです。もう一生を直らないのではないかという不安が僕を苦しめました。もう2年近くも通院しているのに、未だ回復の兆しが見えて来ないのです。まさかこんなに長引くとは、僕も伊藤先生も小林先生も、そして親も思っても見なかったことだと思います。

 

しかし、これが現実なのでした。これが僕に与えられた運命なのだと思うよりほかありません。しかし、また僕は次のようにも考えます。つまり伊藤先生の診断では、僕は中3のときから「うつ状態」であったとされています。だとすれば、僕は中3のときから精神科にかかるまで7年かかって「うつ状態」をこじらせたということにもなるのです。それを考慮に入れれば、7年かかってこじらせた「うつ状態」という病気を、たった2年で直そうと考える方が虫がよすぎるのではないか、と思うのです。しかしたった2年とはいっても僕にとっては本当に長い2年間でした。そして、今後も当分(?)は長い長い時間と付き合って行かなければならないのでした(※2)。

 

(※1)随分あとでわかったことですが、抗うつ剤の場合は、少量からはじめてある程度量を増やしてゆく、というのが処方する際の基本的なルールのようです。だから抗うつ剤を飲み始めたら、初期のころは、必ず量が増えます。初めに処方されて薬が効いているのに、量が増やされるからといって抵抗するのはやめましょう。

 

(※2) これはわたしが23歳くらいの話ですが、いま(39歳)のわたしは、うつ病と一生つきあってゆく覚悟です。

 

前に戻る |  続きを読む

トピック④うつ病闘病体験に戻る