03. いじめトラウマの本体

いじめトラウマを生き抜く方法

過去のいじめで苦しんでいる(いじめ後遺症の)あなたへ。いじめ後遺症うつ病者本人が、自身の、いじめ体験・いじめトラウマ体験・うつ病闘病体験について語ります。いかにトラウマを生き抜くかを考えます。いじめ自助グループ、トラウマ無料スカイプ相談など。

03. いじめトラウマの本体

心が傷つくという事態は、何らかの仕方で、この悪の行為を継続的に受けることによって生じると考えられます。

 

わたしの場合でいえば、

「勉強のできない頭の悪い奴はクズだ」と、「彼」から何回も何回も言い聞かせられることによって、もともと持っていた、「自分は、あるがままのそのままの自分で、あってよい」という自己肯定・現実理解に傷が付き、やがて自分の確信は破壊され、最後には、わたし自身が、「勉強のできない頭の悪い奴はクズだ」という価値観を自ら選択・受け入れるようになってしまったのです。

 

そしてそういう価値観を植え付けられたことによって、どれだけその(いじめの)後も苦しまなければならなかったかは、体験談に書いたとおりです。わたしは「彼」を通して、勉強ができなければ、わたしは、わたしのままであってはならないのだという風に、自分という現実をゆがんで理解するようになってしまったのです。それが、わたしのいじめトラウマ・心の傷の本体です。

 

もう一度言います。

もっとも根本的で客観的な現実理解は、

「自分は、あるがままのそのままの自分で、存在してよい」

であって、もしこれを無条件的なものとして理解できず、何らかの条件の元でしか、このように理解できないのだとすれば、例えば、「年収500万円なければ、自分は、ダメだ(自分のままで存在してはならない)」と考えてしまっているならば、その人は少なからず、心に傷を負っている(現実理解が歪んでしまっている)と言えるのです。

 

そして、この現代社会において生きているほとんどの人がこの意味で、何らか心に傷を負っているといっていいでしょう。

 

そして問題はその傷の痛みの対処のあり方へと移るように思われます。その傷の痛みの代償として、アルコールにおぼれたり、薬に依存する人もいるでしょう。あるいは、自分よりも弱い立場の人をいじめることによって自分の痛み・ストレスを解消する人もいるのだと思います。その場合のいじめは、やはり、相手の存在自体を否定するメッセージを何らかの仕方で相手に送り続けるというところに本質があるのだと思います。つまりトラウマを受けた者による幸せな弱い者に対するトラウマの再生産がおこなわれるというわけです。

 

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