01. 入試が終わった直後のわたし

いじめトラウマを生き抜く方法

過去のいじめで苦しんでいる(いじめ後遺症の)あなたへ。いじめ後遺症うつ病者本人が、自身の、いじめ体験・いじめトラウマ体験・うつ病闘病体験について語ります。いかにトラウマを生き抜くかを考えます。いじめ自助グループ、トラウマ無料スカイプ相談など。

01. 入試が終わった直後のわたし

1992年

3月1日(日)

とにかく本をたくさん読もう。大学に対する不安(人間関係が特に)が漠然と襲ってきてビクビクしているが、そのおかげでそれを原動力にして本を読んでいこう。とにかく大学に関しての情報を僕なりに集めておこう。この今の僕の不安を生かさない手はないかもしれない。でも、

それが何になるんだという不安もあってますます不安だな。

それと前のところで書き忘れたが、

  ・外国語についての学習法についても考えていこう。

  ・新聞についてもおもしろい記事にコメントを入れてゆくのもいいかもしれない。

今日は、やっぱり不安でビクビクしていたな、というのが実感です。

 

3月2日(月)

今日は斎藤先生(高校の同級生、予備校も一緒だった、当時同級生のことはすべて「さん」「先生」づけをしていた。)から電話があった。中央学院大学に受かったそうである。大変良かった。斎藤先生から電話をもらえて大変うれしかった。

今日は入学式の服を買って、それから「外科室」(坂東玉三郎監督作品)を見た。文学としての格調高さと、優美さが感じられてなかなかよかった。坂東さんは映画作りもなかなかのものだと思った。すごい人です。

それから、田中先生、菊池先生(高校の担任の教師と部活の顧問の先生)にあってきた。

そして、(学校の)屋上に行ったら卒業公演の練習をやっていた。みんなそろっているので感心した。橋本君や今井君はうまいのでびっくりした。桜井さんも飯島さんも演出が全く分かっていないようだった。飯島さんはまだ黙ってみているだけだからよいが、桜井さんは抽象的なわけのわからんことを言って、それを要求しているのでかえって有害である。気合いが入っていないなどと言ってせきたてるのは意味がない。具体的にどうすればよいのか言ってあげるべきである。

彼らを見ていたら、つい何かを言ってあげたくなった。何か演出でも手伝ってあげたくなった。しかし、それはよくないことであろうか。今度また行ってみたいと思う。

岡田さん(高校2年の時好きだった人)に電話しようとしたが結局できなかった。情けない。 僕は岡田さんのことが本当に好きなのであろうか。よく分からない。でも、岡田さんといると楽しく、とても岡田さんに会いたく、話したいと思う気持ちは確かである。ああ!何で岡田さんに電話できないのであろうか。悲しいなあ。あしたこそ岡田さんに電話してみよう。できるかなあ。僕はなんでこんなに弱いのだろうか。たった電話するだけではないか。何で戸山高であんなにビクビクするのだろう。母校ではないか。僕のこの弱さは一体どうしたらよいのだろうか。本当に僕は生きてゆく自信がない。ああー。あしたは是非とも岡田さんに電話したい。

それから僕は岡田さんに電話できなくて、遠山さん(中学校の時の同級生)に電話してしまった。なんて情けない男だろう。慰めてもらおうとでも言うのだろうか。ああー、情けない。そんな電話をしてはだめだ。そんなことをして遠山さんを傷つけるようなことがあったら大変じゃないか。もっと強くなれ。

 

3月3日(火)

今日は主に本を読んで過ごした。岡田さんに電話したい気持ちが募る。この僕の弱さは一体どうしたものだろうか。結局岡田さんともこのままさよならしてしまうのだろうか。したくはない。でも連絡することができない。連絡できないのであろうか。こんな気持ちを岡田さんに聞いてもらいたい。そして、僕は遠山さんに甘えてしまおうとする。一体どうしたらよいのだ。岡田さんに電話したい。でもどうしてもできないよ。したいと思えば思うほどどうしてもできないよ。こんなんで僕は生きて行けるのだろうか。一体どうすりゃいいんだよ!

僕は現役時代こうした苦しみから逃れるために演劇や勉強に打ち込んでいたような気がする。僕は、この苦しみ・不安からの現実逃避の手段として演劇や勉強をやっていたような気がする。そして今僕は、同じように卒業公演の手伝いをすることによって現実逃避したいと思っている。あしたは、飯島さんか桜井さんに電話してみようか。小川さんに電話してもよいかもしれない。

 

3月5日(木)

今日は桜井さんのところに電話した。飯島さんもいた。飯島さんは慶応(経済)、早大(法)に受かったらしい。すごいもんだ。それを聞いて僕はちょっと引け目のようなものを感じてしまった。いやな感じである。やはり、僕は3年間一生懸命やったのに現役で受からなかったことに対する劣等感だろうか。やはり僕の中で現役で行けなかったことが胸の中で痛みとなって残っているのだろう。

岡田さんにはぜひ早大に合格してほしい。変な言い方だが、飯島さんに負けないでほしい。岡田さんは僕とは違い頭のよい子なのだから。きっと受かっているだろうと思う。ぜひ受かってほしい。9日にはきっと電話しよう。

吉本さんにも電話をした。受験結果はあまり芳しくないようだ。しかし、吉本さんはとてもいい男だと思う。話していると教えられること、考えさせられることがある。これからも吉本さんと仲良くさせてもらいたい。

 

3月6(金)

今日は寝坊してしまった。あしたは早く起きよう。カラオケに行ってきたが、やはり世間一般で言う遊びはつまらない。もっと骨のあることをやりたい。パパとちょっと話したが、僕がほとんどバカなのだろうか。それとも・・・・。でも理解させることができない人にとやかく言うのはよくないと思う。父は表面的に現われていることしか述べていないと思う。もっと本質的な事を考えなくてはいけないのではないだろうか。僕は考えてはいるが、経験が少なく未熟なのであまり信用できない。だから苦しいのだ。

 

3月7日(土)

今日は近藤先輩にあった。彼女は体育会系のアイスホッケー部にはいっているそうだ。苦しそうだったけど、とても若者らしく話していて気持ち良かった。話しかけてよかった。中学校のときに比べると性格がきつくなったようだ。でもやっぱり近藤先輩はいい。僕は好きだ。またどこかであったらお話したいと思う。きっと今よりももっとすてきなやさしい人になっているだろう。今度はお友達にしてもらおう。お互いに頑張りましょうね。

今日は『現代思想~』がよく読めた。4日か5日で読み終わりそうだ、よいことです。

あしたは加藤君と舞踏を見にゆきます。楽しみです。

 

3月8日(日)

今日は加藤君と舞踏を見た。券を買うのに4時間かかった。なかなかわかりにくかった。加藤君はやっぱり勉強しています。かなりレベルの高いことを言っている。すごいなあ。加藤君のすごさにちょっと気負けしてしまった。かしこい人です。

今日は奥村君にあった。相変わらずでとても楽しかった。これからも大事にしたいと思う。2週間に一回のペースで遊びに行こう。彼もまたいい男です。
明日は早大一文の発表です。もし受かっていたら最高です。岡田さんは受かってほしい。あしたこそは岡田さんに電話しよう。そしてみんなといっしょに10日会えたらいいな。

 

3月9日(月)

・一文は落ちてしまった。

・今日は一日だるかった。

・あしたはがんばろう。

 

3月10日(火)

今日は午前中は本を読み、午後は山内さん、加藤君、三島さんと一緒に卒業公演の練習を見にゆきましたが、なかなか始まらなかったので結局加藤君は5分くらいしか見れませんでした。山内さんは埼玉大学に受かってました。よかったです。

今日はとうとう岡田さんに電話しました。岡田さんは残念ながら落ちていました。何で落ちたのだろう。悔しいよ。岡田さんは卒練(卒業公演の練習)にはいかないという、悲しいよ。

今日は斎藤先生とも電話でお話ししました。大竹君は二部になってしまったそうです。小村君は立教だそうです。何でみんな頭がよいのにいいとこはいれないのでしょうか。僕にはよくわかりません。ますます分からなくなってしまいました。

今、岡田さんと話したし、他の人の大学の予想外の話を聞いてとても切ない感じがしています。それではお休みなさい。

 

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