01. いじめ加害の動機

いじめトラウマを生き抜く方法

過去のいじめで苦しんでいる(いじめ後遺症の)あなたへ。いじめ後遺症うつ病者本人が、自身の、いじめ体験・いじめトラウマ体験・うつ病闘病体験について語ります。いかにトラウマを生き抜くかを考えます。いじめ自助グループ、トラウマ無料スカイプ相談など。

01. いじめ加害の動機

はじめに、いじめ加害者に心理的に何が起こっているのかについて考えます。

 

いじめる理由は何でしょうか?

 

それはいじめる対象となる人(いじめ被害者)に嫉妬しているからです。

 

「嫉妬」という感情は、人の根本感情の一つです。

 

いつの時代でも、どこの国の人でも、人である限りは、人は嫉妬という感情を持ち得るのです。

 

では、嫉妬とはどんな感情でしょうか?

 

嫉妬と聞くと、同性間、特に三角関係みたいなことを思い浮かべる人も多いかと思いますが、嫉妬は異性間でも起こりますし、年長者と年少者の間でも起こりますし、親子関係や兄弟関係でも起こります。

 

嫉妬とは、根本的には、(自分よりも)「幸せそうな人」に対してむかつき、ゆるせないという感情です。

 

従って、いじめる対象となる人はさしあたり以下のような人になります。(その大前提としてけんかしたら自分よりも弱そうな人です)

① 自分らしく(個性的に)生きている人

② 無邪気な人(なんの屈託もない人)

③ 優等生で自信がありそうな人

 

なぜ幸せそうかと言えば、

① 自分に正直に自分の思ったように生きることがゆるされていない人、そうするのを抑圧されている人がいます(例えば親に)。そういう人にとって、自分らしく生きている人は妬ましく、むかつくのです。

② 既に心に傷や痛みを持っていて、いろいろなコンプレックスを抱え、それを辛抱して生きている人がいます。そういう人にとって、無邪気に何の悩みもなさそうに生きている人は、妬ましく、むかつくのです。

③ がんばっても結果が出せず、がんばれるような環境にない人がいます(家庭が荒れていて親に暴力を受けているとか)。そういう人にとって、優等生で、能力や家庭環境などいろいろなことに恵まれている人は、妬ましく、むかつきます。

 

わたしの場合は、①②③の全部が当てはまっていたと思います。そしてそのことは「彼」にとっては妬ましく、むかつく存在であり、けしからんゆるせない存在であったのです。

 

では、いじめ加害者にとって、いじめの最終的な目的とは何でしょうか?

上に述べたように、いじめの原因感情が嫉妬であり、嫉妬とは、幸せそうな人に対して、むかつき、ゆるせないという感情だとすれば、いじめの最終目的は、いじめる対象となる人を「不幸にする」、まさにこのことなのです。

 

いじめは、いじめる対象となる人を自分よりも不幸にすることによって、その目的をまっとうするのです。それがいじめの完成です。暴力をふるう、物品・金銭をまきあげる等、それは「手段」でしかありません。目的は、その人を不幸にすることです。

 

いじめ加害者はさまざまな暴力を手段として、その人が今までのように自分らしく生きられなくなるような傷を与え、無邪気に笑っていられないような陰をその人の心に落とし、その人のプライド・誇りを踏みにじるのです。

 

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